※省略してます
「なんとなれば、物語は“咎“にほかならぬからでございますよ」
「しかし“英雄”を――その暗黒面である黄衣の王を生み出すのは、物語にほかなりませぬ」
「物語とは、さて何でございますかな。“印を戴く者”よ」
「嘘にございますよ」
「有りもしない出来事を作り上げる。そして語る。記録に残し、記憶をばらまく。嘘でございます」
ありもしない世界を作り上げ、そして語る。それも嘘だ。
その目で見たことも無い昔の出来事を、残された記録の断片をつなぎ合わせて物語にする。それも嘘だ。
「そうした嘘がなかりせば、人間は生きられぬ。人の世は成り立ちませぬ。物語は人間に必要とされる、人間を人間たらしめる必須の嘘なのでございます。 しかし嘘は嘘。嘘は罪にございます」
・・・・・・なんと言いますか、本筋よりもこの辺にしびれました。 上巻の真ん中辺くらいでしょうか。
読み終わったとき、ちょっと引っかかるものがあったのです。
被害者でもある加害者の主人公サイドからのみの視点で語られており、加害者でもある被害者について全くと言っていいほど語られていなかったので。
ネタばれなので反転します。↓ 私の素直な感想です。
一番酷いのって担任じゃね? なんで担任を刺さなかったんだろ。
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